2017/04/13

フリーランスデザイナーの傾向と対策(その3)

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【アシスタントのつぶやき:第21回】

さて、前回約束した、私が考える”最善の策”とは。(→その2から読む

それは、
「フリーランスの人に向けられた言葉を学ぶこと」と、
「過去のフリーランスの人が残した言葉を学ぶこと」である。

あまりにも当たり前で拍子抜けだろうが、これは確実に効率的な王道である。

まず、「フリーランスの人に向けられた言葉を学ぶこと」とは、情報の取捨選択の指標である。

例えばフリーランスのデザイナーが会計知識を得るにあたり、普遍的な会社会計に対応した「簿記」を学ぶのではなく、「フリーランスための青色申告のやり方」を学ぶべきである。

簿記の初歩を学べば、会計原則・手形処理・引当金処理・在庫計上基準・各種評価基準等が理解できる。しかし、フリーランスの青色申告にはほとんど役に立たない。

「青色申告」にポイントを絞ると、必要な知識は「正しい仕訳」と「正しい証跡の保管」のみといえるので、その典型例だけを覚えておけば良い。
(それ以外のパターンに遭遇した時はネットで調べれば解決するし、それ以外の事は会計ソフトがやってくれる)

つぎに、「過去のフリーランスの人が残した言葉を学ぶこと」とは、理論より経験に重きをおいて学ぶことである。

今以上に情報が足りなかった時代のフリーランスは、貴方よりも確実に苦労しているし、現代のフリーランスは貴方と同じ境遇で苦労をしている。

先人や同輩が「何に苦労したか」を知り、それに「どう対峙したか」を知ることが、貴方が将来被るトラブルの数を減らし、トラブルで被る被害を減らすことにつながるのである。

これを踏まえると、貴方が「大変な目にあった」後に取るべき行動も見えてくる。

最終回へ続く

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