2022/12/24

余白を生み出すのは、腕の見せどころ?!

「シラノ・ド・ベルジュラック」というオペラ公演のフライヤーデザインを制作いたしました。

「シラノ・ド・ベルジュラック」とは主人公の名前で、17世紀フランスに実在した剣豪作家をモデルにした戯曲です。作品の中では、文武両道ながら醜い容姿(大きな鼻)の人物として描かれています。「外面」よりも「内面」のかっこよさが勝る、そして、見返りを求めない愛という、普遍的ながらも奥深いテーマが根底にあるお話です。

同名の作品が、2年ほど前に宝塚歌劇団(主演:轟悠さん)で上演されまして、(それでわたくしはこのお話の詳細を知ったのですが)、とても印象に残っておりましたので、これもご縁ですね!

これがオペラになるとどんな感じなのか・・今からとても楽しみです。

この作品の鍵となるのが「手紙(恋文)」ですので、手紙をモチーフとして使い、また、演劇史において三大バルコニーシーンとも言われている場面をデザインに取り込んでみました。


ところで昨年度までは、A4ペラ(1枚物)の印刷物といえば、情報ぎゅうぎゅう満載のDM制作がほとんどで、とにかく余白を無くして情報を詰め込む!一辺倒でした。

情報過多のものを作っていると、息苦しさを覚えるときもあります。(でも仕事だからと割り切るしかないんですけどね・・)

ですが、コンサートのフライヤーともなると方向性は真逆。余白を活かすデザインが好まれますし、余白があると制作側の心にもゆとりが生まれる気がします!

とはいえ、情報が多いのに余白も作る、というのはなかなか難しい作業でもあります。

情報を整理し、創意工夫で余白を生み出していく過程は、腕の見せどころかもしれませんね。


2022年の記事は、多分これが最後になると思います。来たる2023年も、どうぞよろしくお願いいたします。

皆さま、どうぞよいお年をお迎えくださいね。

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