毎年のことですが、シシデザインの年賀状は、印刷実験をする絶好の機会であります。
紙やインク、印刷方法など、いろいろ試してみて、(いつか来るかもしれない)お客さまへのご提案に備えます。(というのは表向きで、単なる趣味です・・)
今年は少し珍しい紙(古い民家の土壁のような風合いのファンシーペーパー)を使って、ゴールドのインク(特色刷り)にチャレンジ。
ついでに、金と黒を掛け合わせるとどんなふうになるのかも実験してみたくて、文字の部分を少し遊んでみました。
(具体的には、金のベタと黒のグラデーションを掛け合わせてみました)
ところが・・!
刷り上がってきたものを見ると、想像していた仕上がりと違うのです。(写真の上側)
金と黒を掛け合わせたはずなのに、部分的に金が抜けているのです。
最初は、わたくしが特色版のデータ作成をミスってしまったのかと思いました。でもそれにしては印刷結果が変・・。印刷不備の原因を把握するため、印刷会社さんに調査を依頼しました。
すると、わたくしの作ったデータには問題がなく、先方(印刷会社さん側)のオペレーションミスだったことが判明。即日刷り直していただく運びとなりました。(刷り直していただいたのが写真下側です)
期日に余裕をもって発注していたので、年賀状の差し出しには間に合いましたが、もしこれがお客さまへの納品物だったらと考えると・・。いい勉強になりました。
折しも、今期は年賀状にまつわる印刷通販のトラブルをいくつか耳にしました。
「差出人のエリアに広告が印刷されてしまった」とか「印刷機が故障して、受注分を刷れなくなってしまった」とか・・。
印刷通販のサービス拡大で本当に便利になりましたけど、一方で、今まで思いもしなかったようなトラブルも増えているのかもしれません。
そして、不備があった場合の印刷会社さんの対応もまた重要ですね。(これは通販に限らずですが)
そうそう、肝心の印刷結果は・・
金に掛け合わせる黒を、30%から90%のグラデーションにしたのですが、ゴールドにやんわりと深みが出せることがわかりました。
予想としてはもう少し黒が強く出るかと思いましたが、さにあらず。黒を混ぜたことがわからない感じで、いい塩梅です。(オーバープリントでシミュレーションした見た目よりも穏やかでした)
単色のベタだとのっぺりした印象になりやすいですが(それが特色ベタのいいところでもありますが)プロセス版との掛け合わせで、表現の幅が広がることが実感できました。
やっぱり印刷は楽しいですね♪
でも変わった印刷をする場合は、色校のステップを踏むなど、リスク対策も考えねばなりませんね。今回の印刷実験も、学びの多いチャレンジとなりました〜
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