
この時期になると毎年拙ブログのアクセスが増えるのが「リンゴで経理」や「Macで安価かつ安全に会計処理を。その未来はどこに?」という記事です。確定申告の時期だからでしょうか。
どちらもずいぶんと古い記事で、今となっては何のお役にも立たない内容なので、わざわざ訪問してくださった方には申し訳ないことこの上ないのですが・・。
一昔前まで、Macユーザ(かつ個人事業主のような小規模事業者)向けのリーズナブルな会計ソフトが乏しかったので、情報収集したい人がアクセスしてくださるのだと思います。
時々「その後、会計ソフトは何を使っていますか?」という質問もいただくので、現状をお話ししたいと思います。
ずばり、エクセル簿記「ExcelB」を使ってます!
わたくしが現在会計に使っているソフトは、「エクセル簿記/ExcelB」です。表計算ソフト(ExcelやCalc)があれば簡単に使えるフリーソフトです。
ダウンロードしてローカル環境で使うタイプなので、クラウドアプリのようなリスクはなく、安心して使うことができます。
シンプルなつくりで、操作もとても簡単。
日々の記帳(仕訳)さえできれば、自動的に青色申告の決算書も出来上がるので本当に便利です。
応用機能の使い方やパスワードを知るためには「標準マニュアル」が必要で、2,200円(税込・手数料込)がかかりますが、一度入手すれば良いので、コスパ的にも最高だと思います。
Excelなんか使えないよ!という方もご安心を。Excelの知識はほとんど不要です。(複式簿記の知識があれば大丈夫!)
ExcelBの使い方
「エクセル簿記/ExcelB」は、ものすごくシンプルなのですが、表計算ソフトと聞いただけで気後れしてしまう方のために、ごくごく簡単にですが、使い方をご紹介させていただきますね。少しでもお役に立てれば嬉しいです。
↓こちらのサイトの「ダウンロード」というリンクを辿ると、「Vector」のダウンロードページへ飛びますので、まずは最新版をダウンロードしてください。
ダウンロードしたフォルダの中の「ExcelB.xls」というファイルがそれです。
ファイルは会計年度ごとに作成しますので、シート上段の緑色のセルに会計年(数字のみ)を入力します。わかりやすい名前でファイルを保存しておきます。

この「緑色のセル」がポイント。
ExcelBにおいては、「緑色のセル」のみ入力が可能となっています。
白いセルは、自動的に反映される部分になります。
記帳するシートとセル

記帳するシートは〔仕訳帳〕と〔決算書①〜④〕の5つ。それぞれのシート内の緑色のセルに記帳していきます。
〔元帳〕と〔台帳〕は自動作成されるシートになります。
開始残高の設定
記帳はどのシートから始めてもよいのですが、わたしはまずはじめに開始残高を設定しました。
〔決算書④〕のシートを開くと、期首の金額が入力できます。
どんな事業であっても、現金と銀行預金は必ずあると思いますので、その金額を入力しておきます。

資産の科目が無い場合は、「土地」の下に7つまで自由に設定できるようになっています。シシデザインでは「普通預金」という科目が必要なので、「普通預金」と入力しておきました。
ちなみにExcelBには年度更新昨日がありますので、次年度以降における期首残高の入力は省略可能です。
詳しいことは「標準マニュアル」に載っています!
日々の仕訳
開始残高が入力できたら、あとはひたすら〔仕訳帳〕のシートに、日々の仕訳を滞りなく入力していきます。
例えば、コピー用紙をクレジットカード払いで買ったとすると、
〈借方〉消耗品費550/〈貸方〉未払金550
〈摘要〉コピー用紙
これを〔仕訳帳〕のシートに入力すると、こんな感じ。

ExcelBにおいては、「緑色のセル」のみ入力が可能、「白色のセル」は自動入力であることをお忘れなく!!
該当する「科目コード」を入力すると、自動的に「勘定科目」の欄に表示されます。
ちなみに「科目コード」をクリックすると、勘定科目のコード一覧を確認することができます。
「17」と入力すると、自動的に「消耗品費」と表示されるわけですね!

同様に、「154」と入力すると、自動的に「未払金」と表示されます。

いちいち科目コードを確認するのは面倒なので、「勘定科目コードの一覧表」は印刷しておくと便利です!!

勘定科目を追加するには
ExcelBの優れているところのひとつが、自動的に青色申告決算書が出来上がること。
勘定科目も青色申告決算書の勘定科目に準じているので、もし勘定科目を追加したい場合には、〔決算書①〕シートで追加します。
例えば「新聞図書費」という勘定科目を追加したいなら、〔決算書①〕シートの科目欄の緑色セルに入力します。

すると、自動的に科目コード一覧にも追加される仕組みです!!

雑収入の記帳はどうする?
ちなみに、「家事消費等」と「雑収入」だけはちょっと特殊です。
摘要欄に「家事消費等」または「雑収入」と入力すると、〔決算書②〕シートの「家事消費等」「雑収入」が自動集計される仕組みになっています。


青色申告対応で、確定申告もスイスイ!
〔決算書①〜④〕を見れば一目瞭然ですが、日々の仕訳さえできていれば、自動的に青色申告決算書も出来上がります。
e-Taxする場合は「確定申告書作成コーナー」から、ExcelBの内容を転記入力するだけでOK。
決算書の形に出来上がっているので転記もわかりやすく、楽チンですね。
「エクセル簿記/ExcelB」を使うようになって3期ほどになりますが、完成度の高さに唸るばかり。
開発者さま、本当にありがとうございます。
税制の変更などに伴うアップデート情報はこちら↓
ExcelB標準マニュアル(有料)のダウンロードはこちら↓
ダウンロードファイルにはサンプルも付いているので、購入前にざっくり確認もできますよ。
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