今回は、久々にアシスタントくん執筆記事です!
フリーランスの生活設計〈老後編〉
- 「老後に必要な費用」に正解は無い
- フリーランスには定年/退職が無い
- 結局は「リスクをどれくらい取るか」が全て
この3本立てでお送りします。
その1.「老後に必要な費用」に正解は無い
令和元年に金融庁が言い出して何となく定着してしまった数字に、「老後資金は2000万円」というものがあります。
ざっくり言うと、高齢夫婦無職世帯において
- 平均的な収入が月21万円
- 平均的な支出が月26.5万円
- この世帯が消滅するまで約30年
よって
(収入21万円-支出26.5万円)x(30年x12ヶ月)≒ 2000万円が老後資金として必要
というものです。
それにしても、高齢夫婦無職世帯って、文字にすると結構なパワーワードだなぁ…
ここで収入と支出の内訳を元データの総務省「家計調査」(2017年)を参照しながら考えましょう。
収入
21万円のうち19万円は年金収入です。
貴方の受給(予定)額を「ねんきん定期便」で確認してみましょう。
個人年金に入ってる人はその受給額を別途足してください。
「ねんきん定期便」の数字は、ずっと自営業(100%国民年金)だと夫婦でも13万円強、ずっとサラリーマンだと(給与水準によって相当差が出ますが)一般にこれより多くなります。
支出
絶対に必要なのは食料と光熱水道ですが・・夫婦の食費は6.5万円で足りるんでしょうか?
光熱水道もそうですが、2017年と比べると今は物価が高いですよね・・。
参考までに、とりあえず今の家計簿を確認してみてください。
もちろん、「交通通信」「教養娯楽」「その他の消費支出」を削ることで、”ある程度”は調整が効くとは思います
そんな事よりも気になるのは1.5万円程度に設定された「住居」です。
これは「高齢夫婦無職世帯の殆どは自宅を持っていてローンも無い(遅くとも退職金で完済している)」結果なので、仮に老後も一般的な賃貸に住んでいる場合は、到底1.5万円では済みませんし、
持ち家でもリフォームなり修繕にお金がかかります(その金額も最近は高騰しています)。
特にマンションの大規模修繕工事の必然性とその費用は2017年と今とでは全然違います!
最後に「30年」という予測ですが、当然に各人の余命というのは個人差があります。
ちなみに日本の生命保険は100歳で全員が死亡する想定になっている商品が多いです
以上をまとめると、
- 収入は個人差が大きい
- 支出は物価変動や持ち家の有無で大きく変わる(実際には家族構成の変化でも変わりうる)
- 余命は個人差が大きい
これを加減乗除した結果は果たして何か?というと、単なる数字のお遊びで、実際には平均値から逸脱したケースばかりで、なんの役にも立たないのはお判りでしょう。
(つづく)
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