2017/03/27

フリーランスデザイナーの傾向と対策(その2)

アシスタント君のきまぐれ代行執筆も、なんとか20回目を迎えましたー!

「続きが気になる!」と反響を多くいただいた記事の続編でございます。

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【アシスタントのつぶやき:第20回】

前回、フリーランスのデザイナーは独立するハードルが低く、その結果として、様々な知識が不足しがちで、様々なリスクに疎いことが多い、という話をした。
(→その1から読む

この「知識が足りない」とか「リスクに疎い」とかという問題は、実はフリーランスとして働き続けることで時間と共に解消するものである。

ただし、通常はリスクが表面化するタイミングで「自分の知識が足りない」ことを自覚する羽目になり、同時に相応のストレスがかかることを覚悟しないといけない。

★例えば「会計の知識」が足りないことを自覚するのは大概、「最初の決算書の提出時期」である。

そしてこの問題を解決するに際して、知識不足・時間不足(申告締切)・証跡不足(領収書の紛失等)という3つの山を超える必要がある。

★例えば「ITの知識」が足りないのを自覚するのは、対処できないIT機器のトラブルが発生した時である。

PCがネットに繋がらなくなった時に「その原因の切り分け」が出来ないと途方に暮れることになるだろう。

「ファイルのバックアップの正しい取り方」を知らなかったことに気づくのは「必要なファイルのバックアップが無かった」時だろう。

★例えば「法律の知識」が足りないことを痛感するのは、契約を交わす時や、契約の不履行が起こった時である。

大きなクライアントと仕事をする場合、事前に「守秘義務等に関する契約書」を交わすのが一般的であるが、契約書においては誤解を招かぬように専門的な用語が多用されるため、契約内容を正確に把握せずに(言い換えれば、何が禁じられて、どういうペナルティーを受けるか分からないままに)契約書にサインせざるを得ない場合がある。

契約の不履行が起こった場合、どういうアクションを取るのが合法的かつ有効か、という問題を真剣に考えるのは、大抵の場合は実際にトラブルに遭遇した時である。

このように具体的事例を挙げればキリがないのだが、では独立に際して何の知識が必要なのかと問われれば、強いて言えば「会計の知識」「ITの知識」「法律の知識」は必須である。

だが、どれくらいの知識が必要か?という問題には残念ながら正解は無い。

これは「地震に備える為にはどれくらいの備蓄が必要か」という問いに答えが無いのと同じである。

以上、長々と書いたが、これでは単に「外野がケチを付けているだけ」なので、次回、最善と私が思う解決策を提示することにする。

その3へ続く

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